蒸気機関車はNゲージでも人気
蒸気機関車の鉄道模型は、Nゲージの分野においても根強い人気を誇っています。実物の車両は昭和40年代頃には営業運転を終了していますが、日本各地で動態保存される形で受け継がれ、鉄道沿線にとって重要な観光資源となっています。こうした経緯があるため、実物を見たことがない平成生まれ世代にとっても身近になり、Nゲージの人気を底上げする要因になりました。
蒸気機関車の機種は様々ですが、特に有名なものでは戦前から戦後にかけて活躍したD51型があります。実物は100トンを上回る重さで圧倒的な力強さがありますが、これを大幅に縮小して精巧に再現しているので臨場感も十分に楽しめます。鉄道模型の初心者であれば、最初にはD51型を取り寄せて使用感を確かめることもおすすめです。D51型の種類には、背が低くて異様な長さを誇るナメクジ型もあります。同じ機種であっても、498号機などのように固有の製造番号ごとに違うものです。
Nゲージで蒸気機関車を走行させて往年の雰囲気を出すためには、牽引する客車や貨車も欠かせません。レトロ感を演出したい場合には、昔の木造客車を連結させてみてはいかがでしょうか。鉄橋は戦前に多かったプラットトラス橋を採用し、レンガの橋脚も同時に作るとレトロ感が出やすいです。もっと本格的に楽しみたい人なら、方向転換に必要な転車台も用意する必要があります。昔ながらの旅情を感じさせる汽笛やブラスト音も再現することで、楽しみは多角的に広がることになります。